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介護資源

介護、中でも高齢者介護は日本をはじめとした人口構造が成熟化した社会では最も重点化された政策メニューの一つである。

介護は簡単に市場原理では配分できない資源を必要とする。介護は福祉政策にカテゴライズされているように、公的な介入が必要であることは言うまでもないが、共助的な側面を無視できない。

このようなことから、介護資源の考え方は複数の原理に基づいたシステムが作動することが求められるため、総花的かつ全体主義的な色彩を帯びがちである。これは自由競争・市場原理という今日の私達の社会システムの上では異質なものにる危険がある。

そこで、介護資源という切り口から、社会システムを捉えなおしてみることで、新しい可能性が広がると思われる。

しかし、ここで明確にしておきたいことは、介護資源といった場合、これは「介護から得られる資源」を言うことである。介護資源といった場合は、介護という社会システムから何かしらの恵みを受けることをであり、この場合の介護とは、人的なものをいうのか、それとも介護という社会システム全体をいうのか。

どちらにしても、介護という国民全体から見れば、ある種の負担というニュアンスがある概念を、介護資源という語は、もっと積極的にとらえることができるという視点を提供してくれる。